2023年02月19日

島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2

ここからは山河さんの提供して下さった資料を年代順に紹介していきます。
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2

島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2

島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
この日もたくさんの受講生に集まって頂きました。
まず、新東海製紙の概要を資料を使って説明されました。
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2

島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
おもしろいのは、山河さんが指す白い線の中が会社ですが、敷地のほぼ中央・緩やかに左にカーブしているところを通っているのがJR東海道線だそうです。会社の敷地を二分して鉄道が通っているってあまりないですよね。

島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
製紙業には水は不可欠ということから川根の地名に発電所を建設

創業まもない工場の全景
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
そのわずか数年後の危機
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
操業ストップ❢しかし、なんとかこの危機を乗り越えた記念にと……工場内に神社建立
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
伊勢神宮の分社として工場内大神宮を造り、それは現在もあるそうです。
キッとその縁からか、戦後間もない1946年に工場を天皇が見学する(巡幸)という一大イベントがあったそうです。発表から当日までわずか5日という慌ただしさ❢
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2


さて東海紙業はというと、1936年、マグネシウム製造に乗り出そうと……
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
しかし、これは操業までこぎつけず断念。この跡地に土地を求め建設されたのが技研とかデンパイッカと呼ばれた海軍技術研究所島田実験所(電波兵器研究)でした(一部、加藤弘造氏敷地含む)。
これについては、次回3月11日、詳しく解説する講座がありますので宜しかったら受講下さい。

これら以外に海軍の艦上爆撃機(彗星)の尾翼製造も手掛けていたとか。
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2

あと、そうでした❢今話題のリニアを通そうとしているのが、新東海製紙社有林のある静岡県最北部一帯。
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
この一帯を管理しているのはJU(じゅう)ZAN(山)という山岳山林管理会社で、10の3000mを越す山に囲まれた所という意味だとか。
ここの自然を守る大切な事も新東海製紙の役割だと話されていました。この社有林一帯のほぼ真ん中、二軒小屋(標高1200~1300m)の下を貫こうとしているのがリニアのトンネル、山梨県から長野県に約30㎞、二軒小屋の下約400mを東西に掘られる計画。

その他、こんなお話しもされて個人的にはビックリ❢
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
当時東海パルプの社歌を作曲されたのが古関裕而氏と作詞は石本美由起氏だったとは…………朝ドラファンならば2020年「エール」の主人公が古関氏であったことはご存知の事だったと思います。

現在は最新技術を導入し
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
CO2削減の為にも日々努力されているとか……一つの会社が、創業以来100年を超えてなお一本の精神を未来に紡いで行こうとする。
その一員としての誇りを山河さんのお話しから感じとる事ができました。
本日は、多忙な中を講座を引き受けて下さり有難うございました。
ぜひ、また機会がありましたら宜しくお願いします。



Posted by 4代目 マナビィしまだ  at 15:26 │Comments(0)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


削除
島田近代遺産学会 製紙会社の歴史2
    コメント(0)